2011年7月22日金曜日

供養は人のためならず

3日ほど仕事を休んで、宮城県の端っこ気仙沼の太平洋側の唐桑半島に行ってきました。

被災地支援ということで行ったのだけれど、唐桑の風景はあまりにも風光明媚で、地元の漁師さんたちは男気があって朗らかで、しっかり身体を動かしたり、手を動かしながらおしゃべりしたりする時間は、ただただこちらが癒されるばかり。

そして、東京に帰ったその足で、佃島の盆踊りに行ってきました。大きな荷物は、近くの銭湯に置かせてもらい、ほとんど手ぶらで踊り会場へ。
佃島の盆踊りは、隅田川沿いのビルの谷間で、無縁仏を祭った祭壇にお参りをしてから踊りはじめます。
全国、色々な盆踊りがありますが、こんなに静かに、仏様を思う盆踊りはないんじゃないかな。
動きの一つ一つが、先に逝く人を見送る気持ちにつながっている気がします。無縁仏を祭っていることも、心を合わせやすくて、
やっとこせー よーいやなー こらしょい
と静かなかけ声をかけながら、シンプルな踊りをひたすら踊り続けます。

今年は、3.11の震災で亡くなった方の新盆で、新しい祭壇がたてられていました。

きれいな風景や人の心に癒されながらも、時折感じる胸の痛みを上手く消化することができないまま、被災地から帰ってきたけれど、佃島の盆踊りが、少し心を落ち着かせてくれました。

お盆の供養は、供養される人のためならず。
自分の気持ちをなだらかにするものなんだなぁと思います。
(くみ)