2012年8月14日火曜日

神代踊り(徳島の踊りその①)

阿波踊り一色の徳島のお盆。
子どもの頃は櫓(やぐら)を囲んでの盆おどりをみたことがなく、お盆と言えば、阿波踊りでした。

といっても徳島には阿波踊りしかないわけではなく、地方地方にはまだまだいろいろなお祭りや踊りが残っているようです。

阿波踊りのぞめきに心浮き立たせながらも、ちょっと他の踊りも見てみたいなと、西祖谷地方の神代踊りを見てきました。

初心者マークをつけて祖谷地方に向かい、途中、大歩危のラフティングに後ろ髪をひかれながらも、山間の道を奥へと進みます。
神代踊りは、善徳天満宮に奉納されるとのことで、この辺りかな〜と思う場所で道を聞くと、この先の商店脇の山道を上に4kmくらい走ったところとのこと。
予想以上に急峻な山道をひやひやしながら登って行くと、4〜5kmあがったところにようやく天満宮の駐車場らしき場所が見えてきました。


ちょうど午後の奉納が始まるところで、神社の境内の一段下がった広場でこじんまりと踊りが始まりました。

紫の着物に花笠を被った女性陣が扇を手に、ゆったりとしたリズムで踊ります。




リズムを打つのは、巨大な太鼓!

これまであちこちのお祭りや踊りを見てきましたが、こんなに大きな太鼓を見るのは初めて。
今は、県道から入る山道も車が入れるようになり、車で運んでくるのだそうですが、車道のなかった昔は、下から歩いて運んで来たんだそう。

ホラ貝の音に先導されて、男性陣が様々な出で立ちで出てきました。

背中に巨大なわらじを背負った人。
健脚祈願でしょうか?



天狗に、翁のようなお面を被った人に獅子、続いて棒を持った小学生くらいの男の子たち。
きっと年とともに踊れる役柄が変わっていくのでしょう。


一通りの奉納が終わると、最後は見ている人も参加しての時間。以前踊っていたOBが加わって、静かに踊りは続いて行くようでした。

神代踊りは雨乞いの踊りとのことで、終わった後に雨が降るかもしれないと、少し早めに会場を後にしました。

そして国道に出る頃、ポツリポツリと雨が降り始め、電光掲示板には三好市大雨注意報の文字が。
雨乞いの効果に驚きつつ、あの急峻な山道を、祭り装束の老若男女が列をなして登って行く光景を思い浮かべながら岐路に着きました。

小さな集落の小さなお祭り。
一緒に踊ることはできなかったけれど、部外者が部外者であることにほっとしました。

神代踊り

(くみ)

2012年4月20日金曜日

嫁入りミソヒドリ

春は出会いと別れの季節。
ミソヒドリがまた一羽、羽ばたいていきます。
遠く、軽井沢に嫁入りするくみを送り出すため、壮行会を開きました。
みんなで具を持ち寄って、手巻き寿司パーティーです。
テーブルに乗り切らない程のご馳走の山と、久しぶりに顔を合わせる仲間達に、みんな気分がうきうきし、壮行会というよりもパーティー気分になってきます。
たくさんの具の中でも目を引いたのが、菜の花とルッコラの花。
えち宅の庭先に咲いたものを、摘んできてくれました。
目にも綺麗だけど、巻いて美味しい優れものです。
そのほかにも、酒蔵に通い、手塩にかけて作った日本酒を持ってくる人あり、大きな寿司桶にお赤飯を入れ、風呂敷に包んでくる人あり、みんなの温かい気持ちが部屋中に充満していました。


そして、みんなからの贈り物は、嫁入り道具のひとつにして欲しい、刺し子のふきんです。
くみにばれないよう、事前にこっそり、みんなでバトンタッチしながら刺したものです。
八割方完成したふきんを箪笥に忍ばせ、パーティーの途中で何気なく、くみに「引き出しからふきん取って~」、とお願いして驚かせました。
デザインは、夫婦の鳥とミソヒドリが同じ方向へ羽ばたいているもの。


残りの部分を、まだ刺してない参加者にもその場で少しずつ縫ってもらい、みんなの気持ちを怖いくらい縫い込めました。
寿司を巻き巻きしている脇で、ちくちく。巻き巻きちくちく、巻き巻きちくちく。
不思議な、幸せな時間です。


あっという間に夜が更けて、ろうそくとともに手作りケーキの入場です。
バックミュージックは、たどたどしいみちのピアノとみんなの歌で、蔵の舞台で流した曲をプレゼント。
花嫁くみと、新郎のくまさんの乗ったケーキに、「嫁入り前最後の単独作業」と称して入刀してもらいました。

お腹いっぱい、幸せいっぱい、まだまだ続いてほしい楽しい時間を、一本締めで締め、みんなで温かくくみを送り出したのでした。

次は、どんな時、どんな想いでミソヒドリが集まるのでしょうか。

くみ、末永くお幸せに!



2012年3月31日土曜日

なななうた

まだまだ続いています、赤ちゃんをむかえるしたく。
もう、したくではないけれど。

今日は、まだおなかの中にいて性別もわからなかった頃につくった「なななうた」に手振りをつけて手あそびにしてみました。

おなかにいる時も、生まれてきてからも唄える寝かしつけの唄なので、手振りと言ってもベビーマッサージのよう。
ぬっくんをだっこしたり、おなかにいるつもりで振りを考えたり唄ったりしているうちに、大人の方がとろんと眠くなってしまいました。



大人にだっこでリレーされても、目が堅くて寝なかったぬっくんも、あまりに疲れたのか一度寝付くとぐっすり。
「なななうた」で寝なかったのが残念〜。

ぬっくんが寝てしまうと、大人たちは、大人げなくごろんと寝っころがって、手あそび唄。
その光景は近々、お披露目できるかな。

なななうた♪ 

おなかのなかには ななつのな
ながれるみずおと なんのうた?
まだなまえのない おんなのこ
ないしょの はなしは あのねのね

なみだのなかには ななつのな
なないろにじまで とどくかな?
なぞなぞいっぱい もってけば
ねても ないても ゆめのなか

2012年3月18日日曜日

建物がよろこぶということ

北千住にある、日本庭園で有名なタカラ湯さんで、「風呂フェッショナルなコンサート」があるというので、行ってきました。
このイベント、地域の人と一緒に音を作って演奏するというワークショップ形式で行われていて、会場となった、男湯、女湯は浴場から脱衣所まで、お客さんと出演者で大にぎわい。

老若男女が集い、隙間だらけの楽しい時間。
男湯の脱衣所からは、当然、女湯の様子は見えず、音だけが響くのですが、お湯をざばーんとかける音、ケロリン桶がカランコロンと鳴る音などなど、どれもこれもが懐かしく、にぎやかだった時代の銭湯はこんな感じだったんだろうなぁと想像させます。

タカラ湯さんのご主人によると、銭湯全盛期の頃は人であふれかえっていて、女湯の脱衣所には、女中さんが8人待機して、子連れで銭湯にきたお客さんから赤ちゃんを預かってお世話していたんだとか。

建物がよろこんでるって、こんな感じなんだなぁと思いました。

イベントの様子は、Ustreamでも見えるようなので、その場に居合わせたもの目線で、脱衣所の様子を。

ロッカー上の隙間を、特等席と認定し、ひょいっとのぼった女の子がいました。


帰りに、普段は(男湯からしか)見れない庭園をのぞいてきました。

にぎやかで、懐かしくて、ほっとする時間。
タカラ湯さん、出演者・スタッフのみなさん、お疲れさまでした。

2012年2月6日月曜日

寺田本家におじゃましました


千葉県下総神崎(しもうさこうざき、と読みます)から徒歩15分くらいのところにある酒蔵、寺田本家に見学に行ってきました。

日本酒つながり、踊りつながり、仕事つながりとなんだかよくわからない私たちのグループと、もう一組のグループと、二組一緒にお酒づくりのいろいろを案内してもらいました。

お酒に必要なお米と水。
この辺りは昔からのコメドコロで、おいしいお米がとれて、水は今も井戸水を使っているんだとか。
裏の鎮守の森のおかげで、井戸水もおいしいそうで、お酒づくりは、いい土地があって初めて成り立つんだなぁとしみじみ。


蔵に入ると、もうもうと湯気があがって、蒸されるお米の甘いにおいが樽からあがっていました。
五人娘(寺田本家のお酒の銘柄の一つ)と書かれた樽では、玄米を蒸しているところ。
湯気と甘いにおいにすっかりしあわせな気分になりながら、話を聞いていると、「蒸す」ということは、お米をお餅やお酒にしてくれて命をつないで行く行為で、「むすめ」や「むすこ」という言葉はそこから来ているんだとか。
食べものと人の命がダイレクトに関わっていることを改めて実感。

その後、酒蔵の肝となるこうじ室へ。
温度と湿度が一定に保たれた部屋は、ほんわりと温かく、やはりここにも甘いにおいがたちこめてしあわせな空間になっていました。
室内は杉材で覆われ、その周りには、炭が埋め込まれているんだとか。炭のおかげで、室内は腐敗菌が繁殖しにくくなっていて、見学に人が訪れても、こうじ菌が負けることはないそう。


こうじ菌のもと(種こうじ)は、稲についた黄麹菌を培養してつくるそうで、自然からそのままとってきた菌だから、雑菌にも強いのかな。


次に案内してもらったのは酒母室。
ここで、こうじのついたお米と水をなじませて仕込み、発酵させます。
スイッチ一つで仕込みをやってしまう酒蔵が多い中、寺田本家では、昔ながらの仕込み唄を復活させて手作業で仕込んでいきます。
めでためでた〜のわか〜ま〜つ〜さ〜ま〜
と、いい声で唄ってくれた作業唄は、のんびりと力強くて、さぞかし酵母たちも喜んでいるだろうと出来上がったお酒を飲むのがますます楽しみになりました。


唄を聴きながらぶくぶくと発酵中のお酒のもとは、りんごのような甘い香りでした。

最後は試飲で、「五人娘」他、にごり酒や、玄米でつくったお酒などを一通り飲み干して、おいとま。
試飲の枠を超えて、宴会のように飲み続けた私たちを寛大にもてなしてくれた、寺田本家のみなさんに感謝!
寺田本家の酒づくりが、当たり前になる日が、一日も早く来ますように!

2012年2月4日土曜日

沐浴体験

ぬっくん!誕生おめでとうの集まり。


ベッドには、みんなが好き勝手に作ったり、プレゼントしたりした、重さがバラバラのおもちゃが、洗濯ハンガーに吊るされています。
羊は、耳やしっぽをつままれて、ちょっと痛そう。。。
まぁいつかは、ぬっくんにかまれたりかじられたりもするのでしょうが。


生後1ヶ月。そろそろベビーバスでの沐浴も限界に近づいたころですが、今日はそれをやらせてもらいました。
こけし水温計でお湯の温度を計り、手頃な温度にしてから始めます。
沐浴布の代わりに、着ていた肌着をおなかにかけてお湯の中に入れます。
(肌着はみんなでつくった5着で着回せているそう。今日は、みち作のからちえ作のに着替えます)


お湯であったまるとほへーっと気持ちよさそうな顔になるのがなんとも言えません。
ガーゼで、顔を洗い、それから髪の毛、その後は首まわりや、手首、手のひらなどなど、汗をかきやすい場所を重点的に洗って行きます。
よいしょと裏返して、背中も。
最後は手桶で上がり湯をして終了〜。

初沐浴体験のえち、おつかれさまでした。

2012年1月9日月曜日

新しい年

三が日、松の内、七草がゆもすぎて、残すお正月の行事は鏡開きだけとなりました。
遅まきながら、あけましておめでとうございます。
今年は辰年なんだとか。

野川沿いを歩いていて、偶然出会った龍。
顔だけですが、なかなかの迫力です。

何年か前、公園でブランコに乗っていたら、小学生にあがる前くらいの男の子が隣に座って、「おれ、リュウ飼ってる」と話しかけてくれたことがありました。
驚きつつも楽しくて、「何食べるの?」と聞いたら、「にんじんとか」との答え。

十二支の中で唯一の空想上の生きもの。
辰年は、どんな年になるのでしょうか?

それぞれの場所で、それぞれの時間を、大切にしながらもずっとつながっていけるといいなと思います。