2012年4月20日金曜日

嫁入りミソヒドリ

春は出会いと別れの季節。
ミソヒドリがまた一羽、羽ばたいていきます。
遠く、軽井沢に嫁入りするくみを送り出すため、壮行会を開きました。
みんなで具を持ち寄って、手巻き寿司パーティーです。
テーブルに乗り切らない程のご馳走の山と、久しぶりに顔を合わせる仲間達に、みんな気分がうきうきし、壮行会というよりもパーティー気分になってきます。
たくさんの具の中でも目を引いたのが、菜の花とルッコラの花。
えち宅の庭先に咲いたものを、摘んできてくれました。
目にも綺麗だけど、巻いて美味しい優れものです。
そのほかにも、酒蔵に通い、手塩にかけて作った日本酒を持ってくる人あり、大きな寿司桶にお赤飯を入れ、風呂敷に包んでくる人あり、みんなの温かい気持ちが部屋中に充満していました。


そして、みんなからの贈り物は、嫁入り道具のひとつにして欲しい、刺し子のふきんです。
くみにばれないよう、事前にこっそり、みんなでバトンタッチしながら刺したものです。
八割方完成したふきんを箪笥に忍ばせ、パーティーの途中で何気なく、くみに「引き出しからふきん取って~」、とお願いして驚かせました。
デザインは、夫婦の鳥とミソヒドリが同じ方向へ羽ばたいているもの。


残りの部分を、まだ刺してない参加者にもその場で少しずつ縫ってもらい、みんなの気持ちを怖いくらい縫い込めました。
寿司を巻き巻きしている脇で、ちくちく。巻き巻きちくちく、巻き巻きちくちく。
不思議な、幸せな時間です。


あっという間に夜が更けて、ろうそくとともに手作りケーキの入場です。
バックミュージックは、たどたどしいみちのピアノとみんなの歌で、蔵の舞台で流した曲をプレゼント。
花嫁くみと、新郎のくまさんの乗ったケーキに、「嫁入り前最後の単独作業」と称して入刀してもらいました。

お腹いっぱい、幸せいっぱい、まだまだ続いてほしい楽しい時間を、一本締めで締め、みんなで温かくくみを送り出したのでした。

次は、どんな時、どんな想いでミソヒドリが集まるのでしょうか。

くみ、末永くお幸せに!