2011年12月28日水曜日

はてしない新婚旅行

「寝ざめ月」の上映会で出会った二人が、はてしない新婚旅行海外編に旅だってひと月半。

どうやらネパールに入った様です。

旅の様子はこちらから。

2011年12月20日火曜日

臨月カフェ

赤ちゃんをむかえるしたくも臨月に入り、産休中なのをいいことに入りびたっています。

前回(4日前)にみちが作った布おむつ。
左は古い浴衣をほぐしてつくり、右は既製品。
さらし買うより安かったとのことで、びっくり。

今日は、みちとえちは布おむつカバーに挑戦。
毛糸で編むタイプと、布を縫うタイプ。


古いフリースとTシャツをちょきちょきと型紙に合わせて切っていきます。
手には、くみが前回編んだ手甲というか手袋と言うか・・・。同じものがつくれなくて、左右で形が違うという代物。


そしてこちらは、母のおなかの上でどんどん大きくなっていく毛糸のおむつカバー。
あまりものやもらいもののマフラーをほどいた毛糸で、なぜか警戒色。
一度ほどいた毛糸は、腕や机の脚をかせにして、蒸気を当てればもとにもどるらしい。


一休みのお茶の時間には、妊婦自ら豆を挽き、コーヒーを淹れてくれました。なんだかご利益がありそうな。


くみは、先日入手したカツラの材で、赤ちゃんスプーンを。
右の二つは、みちがワークショップでつくったもの。
(右がホオノキ、真ん中がカエデ)

みんなそれぞれに好きなことをしながら、台所仕事も交代で。
夜ごはんまでいただいて、家族水入らずのような、あたたかい時間。
ついつい長居してごめんね〜。

2011年12月3日土曜日

赤ちゃんに贈るスプーン

仙川でのカガモクのワークショップ、「赤ちゃんに贈るスプーンづくり」に参加してきました。

サクラ、カエデ、ホオノキの中から、好きな材を選びます。
前回は色のきれいなサクラにしましたが、今回は比較的やわらかいというホオノキにしてみました。
やわらかい分、力もそっと入れないと、ついつい木がはがれてしまいます。

夢中で削って、あっという間に二時間。
おやつ休憩の時間となりました。


おやつは、仙川の自然食品やさん納々屋の食材をつかった、重ね煮とだしをとった後の昆布と煮干しのポン酢づけ。
会場となった吉川邸のご夫妻から、自宅の改装や今回のおやつについてのお話がありました。

できるだけ環境負荷の少ないものを選んで、できるだけ無駄にエネルギーを使わない暮らしができるようにと建築士の方と相談しながらの改装。
オルゴール式のぜんまいでペレットを供給する木質ペレットストーブ。杉の間伐材が敷かれた床には床暖房。床暖房のためのお湯は、ペレットストーブで暖められて、床下まで運ばれます。
非電化工房仕込み(?)のもみがらの断熱材は、台所の中からちらりと覗けるようになっていました。

そして、おやつの重ね煮やポン酢づけは、もうすぐお母さんになる妊婦さんやお父さんになるだんなさんにと、簡単においしく野菜をとれるコツの紹介でもありました。その気遣いも合わせて、おいしくいただきました。
「生まれてくるお子さんが男の子でも女の子でも、ぜひ台所が似合う子に育ててください。食は生きて行く基本ですから」との言葉にじんわり。
「妊婦さんが多いので緊張しましたが、材料はすべて納々屋さんのものなので、ご安心ください」という言葉に、さらにじんわり。


会場には、7〜8人の妊婦さんが集まっていて、お互いにおなかを触らせてもらったりしながら、しあわせな時間をすごしました。

2度のおやつをはさんでの4時間ちょっと。
完成したスプーンを手に帰ることができて大満足。

使う材や形を変えて、また作りたいな。

*12月30日が予定日の友人夫婦を誘って行ったのですが、その様子をブログで紹介してくれています。
写真の撮り方、紹介の仕方が上手で、さすが編集者!(だったかな)と感心。
こちらからどうぞ〜

2011年12月2日金曜日

楽しすぎる時間

9月頃から、ちょっとしたご縁でお誘いいただいて、参加させていただいている踊り好きの名もない集まり。
岐阜の美濃白鳥の拝殿踊りを東京でもと、自分たちで唄いながら踊っているTさんとSさんに唄や踊りを教わりながら輪を囲み、輪の中心のお酒を飲みながら、飲んで踊って下駄を鳴らして・・・


これがもう、楽しすぎるのです。

今回は、岐阜から踊り助平がくるというので、雨の予報の厳しい冷え込みにも関わらず、中野のとある公園で輪を囲みます。

朝からの雨で、日和見の私は下駄を断念しましたが、全身防寒対策をしっかりしながらも、素足に下駄のえちとやっちゃんに頭がさがります。

ケヤキの木を囲んで、場所踊り、源助さん、よいとそりゃ。ドッコイサで、ケヤキを飛び出して小さな輪に。
エッサッサ、さのさ→ストトン→さのさ、猫の子。
ツーレロで輪はさらに小さく。

休憩の度にお酒を飲んではあったまり、岐阜土産の日本酒「花こうじなでしこ」はあっという間に空っぽに。
また踊ってあったまり。

最後は飲み屋であったまり。

年内に踊り納めはできるかな。

2011年11月30日水曜日

農作業納め

11月の藤野での農作業。
引っ越しを控えて、もう畑仕事も残り少なくなりました。

秋撒きの種は蒔かずに、畑の後の枯れ野原を燃やして行きます。

今年の1月に、大勢で押し掛けて桑畑のクズを抜き、たき火をした場所です。

焼き畑ついでに焼きいもも。先月掘り起こした紫いもと安納いもを炭にした草のふとんに包みます。
そしてその上にさらに、枯れ草をのせて燃していると、火の中にオオカマキリの卵が!
燃えそうなところをKさんが俊敏な動きで救い出し、「手を出してごらん」と卵をぎゅーっとしぼると、中から黄色いドロリとした汁がでてきました。
なめてみると卵の黄身の味。

昆虫の卵が鶏の卵と同じ味がするなんて、驚きです。
20個くらいで、鶏卵1個分と教えられ、いったいカマキリは何匹分?となんだか気軽には食べられない計算式が頭の中をかけめぐりました。

非常時のために覚えておくだけにしとこうね、と言いながら、ついつい枯れ草のなかの卵鞘を救い出したものの、Kさんの罪ほろぼしに習って、安全な場所に移してきました。

そういえば、1月はカミキリムシの幼虫を焼いて食べたなぁ。

晴天の風があまり吹かないなかでの焼き畑は、なかなかむずかしく、ついては消える火をなんとか育てながら、あまり役にたたないお手伝い。
Kさんの枯れ草で火を操る姿に見惚れながら、ヤギのゆきちゃんと遊んだり、焼き芋を食べたり。

眺めのいい畑から日が傾いたのをみて帰り支度をする。
当たり前のようで、なかなか得がたい時間ですね。

2011年10月24日月曜日

かぎ針教室

今日はこじんまりと、えち、みち、くみの三人で、かぎ針の編みものに挑戦しました。
赤ちゃんを迎える支度からはちょっと外れるけれど、鎖編みと細編みを重ねて、まずはアクリルたわし作成。
編み方の仕組みがわかってきたところで、いろいろとアレンジを始めるくみ。
編み物に限らず、自分で物事の仕組みを理解してアレンジすることは、生きていく上で大切な能力だと、しみじみ。


今日は、みちの八丈島土産のくさやと、焼酎をつまみに夜ご飯までまったり。
さっきまで、コーヒーを焙煎した香りが漂っていた部屋がくさや一色に。
でも、やっぱりくさやはくさいに限るね、と結局ぺろりといただきました。
お腹がいっぱいになったところで、出来上がった作品をいろいろ並べて記念撮影。

いろいろ並べているうちにお芝居が始まりました。
「あなたが落としたのは金の鈎針?銀の鈎針?」
「いいえ、私が落としたのは竹の鈎針です」


赤ちゃんに贈るおもちゃ(先月作ったメリーの飾り)にも一つ一つ
物語があると楽しいねー、と話が盛り上がりました。

次は、着古した浴衣でおしめを作ってみようと画策中です。

2011年10月13日木曜日

手しごとのうた

手しごと、赤ちゃんをむかえるしたく・・・のことを考えていたら、ある日、ぽっとやってきた、手しごとのうた。

口ずさむついでに手振りもつけて、PVができました。
手しごとのお供にどうぞ。



http://www.youtube.com/watch?v=YoJzQ2HXQME

2011年9月30日金曜日

手しごと推進PV撮影&メリーの飾り作り

あっという間に4回目となった赤ちゃんを迎える支度プロジェクト。

まずは、みんなが持ち寄った一品料理でランチ。
キッシュ、マルベリーミルクパン、サルナシのジャム、庭で採れたゴーヤとミョウガの梅酢和え、
塩麹ディップ、、、いちいち作り手の話を聞きながら食べていると、あっという間に三時になっていました。

今回は、手しごと推進PV作りとメリーの飾り作りが目的の集いです。
くみちゃんが作詞作曲した「手しごとのうた」に手振りもつけて、みんなで踊っているところを撮影しました。
踊っているうちに、振りではないのに、自然とみんなが大きなお腹をなでながら踊っていたのが印象的でした。
どんなPVができるのか、お楽しみに!

さて、ようやくメリーの飾り作りです。
それぞれ持ち寄った布を切ったり、ちくちくしたり、ほどいたり。
中に鈴を入れ忘れ、またほどいて。
もっとおしゃべりが弾むのかと思いきや、みんな手を動かすことにすっかり夢中になりました。

そしてできたのがこれ!
個性的な作品たちに、歓声が沸きます。
メリーから流れるオルゴールの曲が「手しごとのうた」だったら面白いなー、なんて言いながら、
この作品たちがメリーにぶら下がってくるくる回るのを想像しました。

本日のお試しスイーツは、サツマイモのケーキ。
お店で売るならこうしたほうがいい、値段はいくら、とあれこれコメントしながらおいしくいただきました。


赤ちゃんがやってくるまであと3ヶ月あまり。
あと何回こんな幸せな時間をすごせるのでしょうか。
次回は、編み物に挑戦する予定です。

2011年8月31日水曜日

赤ちゃんをむかえるしたく

コウノトリならぬミソヒドリが赤ちゃんをはこんできました。

今はまだおなかの中にいる赤ちゃんを、わくわくと待つ時間。
赤ちゃんをむかえるしたくをみんなでしようと集まって、手をうごかしたり、おしゃべりしたり。

3回目のきょうは、みんなの母みつこさんがお赤飯を持ってきてくれました。
めでたい時にたべるお赤飯は格別です。

さらに、いろいろ持ち寄り具材のサンドイッチを食べ、食べすぎて眠くなりつつも、型紙づくり。


あーだこーだと、口を動かし、手を動かし、短い肌着と長い肌着に両方使える型紙をつくり、ガーゼの反物を1セットごとに切っていきます。

みつこさんのアドバイスにより、二重ガーゼの肌着。
まずは、短いのをつくってみることにしました。

型紙どおりに切り取った生地を縫い合わせるのは、どうやるの?
こちらは、みんな好き好きに、やりたいようにやってみました。

縫い目をすべて中に入れるというのが、なかなかむずかしく、どこで、折り合いをつけるかにも性格がでます。

いつもなら、ちくちくぺちゃぺちゃと手も口も動かすのに、そのパズルのようなややこしさに、ちくちくもくもくと手を動かすことに。

2〜3時間もすると集中力も切れてきて、コーヒーが飲みたくなってきました。
と思うと、コーヒーのいい香り。
そして、ミルで挽くゴリゴリという癒しの音。

当日のみオープンしていた「こけしカフェ」にて、おいしい自家焙煎コーヒーとこけしクッキー、フルーツたっぷりのお試しスイーツをいただきました。

また、眠くなりつつ、手しごと再開。
なんとか3着の短肌着ができました。

あまりにも小さくて、かわいい肌着。
この布につつまれる赤ちゃんを想像すると、しあわせすぎてとろけそうです。


手しごと、赤ちゃんをむかえるしたく

まだまだ、つづきます。



2011年8月6日土曜日

国立あるき

ずっと気になっていた国立をあるいてきました。

矢川駅から徒歩で10分。
まずは、くにたち郷土文化館へ。

企画展「どっこい 用水は生きている〜都市農業と生き物たち〜」をみてから、実際の用水路をあるいてみました。

古民家の軒先からみえる田んぼのそばには、護岸のない水路。

生きものもよろこんでいそうですが、こんな水路が東京に残っていることがうれしく、驚きでもあります。

地元の子がケースを持って、水の中に入っていきました。
何かつかまえたかな?

水路は細くなったり、太くなったり、池になったり。
田んぼや畑を眺めながら、流れを遡っていくと、湧水地にたどりつきました。

崖線のことをこのあたりでは、ママと呼ぶそうで、その名も「ママ下湧水地」。
はだしになって水に入ると、すぐに足がきんきんに冷えていたいくらいです。


水路沿いの行き止まりの道では、こんなかわいいトラックと数匹のハグロトンボが出迎えてくれました。

ひとしきり田園風景と涼やかな水音を楽しんでから、バスで、国立駅へ。

今日の目的、カガモクの商品が並んでいるというギャラリーへ到着。

小さなスペースですが、ところせましとこけしたちが並んでいます。
みんな、こっちをみてるかな?

こけしの顔をさんざん眺めつつも、小さなメジャースプーン型アクセサリーを購入しました。

そういえば、くちたち郷土文化館で、昔の人は一升分の米粒を数えて、64827(虫や鮒)と覚えたという展示をみて驚きましたが、ミニメジャースプーンには、何粒のお米が入るかな。。。(これくらいなら数えられそう)

そして、ギャラリーのそばでは、祭りのお囃子が、にぎやかになり、気になってちょっとのぞいてみると・・・

なんと、愛らしい!

ひょっとこ、おかめのお面をつけた子どもたちが、輪踊りをしていました。
盆踊りも祭りも多いと聞いてはいましたが、国立の奥深さに、一日いい時間を過ごさせてもらいました。

(93)

2011年7月22日金曜日

供養は人のためならず

3日ほど仕事を休んで、宮城県の端っこ気仙沼の太平洋側の唐桑半島に行ってきました。

被災地支援ということで行ったのだけれど、唐桑の風景はあまりにも風光明媚で、地元の漁師さんたちは男気があって朗らかで、しっかり身体を動かしたり、手を動かしながらおしゃべりしたりする時間は、ただただこちらが癒されるばかり。

そして、東京に帰ったその足で、佃島の盆踊りに行ってきました。大きな荷物は、近くの銭湯に置かせてもらい、ほとんど手ぶらで踊り会場へ。
佃島の盆踊りは、隅田川沿いのビルの谷間で、無縁仏を祭った祭壇にお参りをしてから踊りはじめます。
全国、色々な盆踊りがありますが、こんなに静かに、仏様を思う盆踊りはないんじゃないかな。
動きの一つ一つが、先に逝く人を見送る気持ちにつながっている気がします。無縁仏を祭っていることも、心を合わせやすくて、
やっとこせー よーいやなー こらしょい
と静かなかけ声をかけながら、シンプルな踊りをひたすら踊り続けます。

今年は、3.11の震災で亡くなった方の新盆で、新しい祭壇がたてられていました。

きれいな風景や人の心に癒されながらも、時折感じる胸の痛みを上手く消化することができないまま、被災地から帰ってきたけれど、佃島の盆踊りが、少し心を落ち着かせてくれました。

お盆の供養は、供養される人のためならず。
自分の気持ちをなだらかにするものなんだなぁと思います。
(くみ)

2011年6月21日火曜日

藤野のみやげ手しごと

昨日は藤野の農作業。
トマトの植え替え用の土を分けていただいたので、早速植え替えを。

植え替える前に、すっかり大きく赤くなったトマト。
ミニトマトと思って頂いてきましたが、どちらかと言えば、生食用のイタリアントマト風。

もいで、塩をつけていただきます。
食べ慣れたトマトとちがって果肉がつまっているというのか、新鮮な食感です。甘くておいしい。

土が余ったので、ついでにバジルも植え替えました。どれが何の種類だったか、ほとんどわかりません。
紫色のと、株状に生えるタイプが新たに仲間入りです。

庭がないので、部屋の中で土いじり。
古くなった土はどこに返そう・・・。

だんだんと、庭のある家に引っ越したいな〜という願望がむくむく。

それでも、この部屋の陽当たりのよさがありがたく、トマトとバジルもきっと喜んでいることでしょう。

お土産にいただいたキャベツから、はらぺこあおむしがでてきたので、外側のキャベツを何枚かと一緒に保存ビンの家へ。
藤野の畑で、全部落としてきたと思っていたのに、つれてきてしまったようなので、責任持ってチョウにしたいと思います。

そして、一番の大仕事はジャムづくり。
「や〜ま〜の畑の桑の実を小かごに摘んだはまぼろしか」
ってこういうこと?と摘んだ桑の実は、持ち帰りやすいように煮てくれたものに同量の砂糖を入れてジャムにしました。
大仕事と、思ったけど、先に一度、煮てくれていたので、たいした手間もなくできあがりました。
ちょっと甘くしすぎたかな?と思いますが、保存するにはこのくらいでちょうどいいのかな。

農作業、当日も楽しいけれど、帰ってからの手しごともいろいろ。土産話ならぬ土産手しごとで、いい休日になりました。

2011年6月14日火曜日

自家焙煎コーヒーとカガモク製品

おいしい水をいただいたので、非電化工房で、ゆうが購入した焙煎器でコーヒーを飲んでみようと、もともと自家焙煎をしている加賀家にお水や焙煎器、手づくり料理を持ち寄りました。

途中、国立駅近くのコーヒー豆やさん「国立コーヒーロースター」に、カガモクの製品が置いてあるというので、ちょっとのぞいてみました。

コーヒー豆の計量スプーンやコーヒーフィルター入れが小さなカガモク製の棚に収まっていました。

コーヒーフィルターの「安定型」と「ゆらゆら型」。マグネットが付いていたらうれしいという声に応えて作ったというマグネット付きもありました。ゆらゆら型が気になります。

加賀家ではうれしいサプライズもあり、楽しく飲んだり食べたりした後、いよいよ焙煎器の出番です。

まずは、非電化工房の焙煎器。

横に強く振ると、中の皮が舞い上がって、火花が散ります。

こうちゃんから、一はぜ、二はぜの音の聞き分けレクチャーを受けて、だいたい12、3分で、深煎り豆のできあがり。
かごに開けて冷ましながら、すばやくこげ過ぎた豆はないか、中身のない豆はないかチェックします。

今度は、同じ豆をこうちゃん自作の焙煎器で。
身近にあるものを組み合わせて作ったという焙煎器。
カバー付きなので、火力は弱めでも熱が逃げません。
手前には、中の温度を計れるように温度計入れがあり、その奥には、高温になった時に空気を逃がす煙突が・・・

その仕組みにも、それを自分で作ったということにもただただ感心するばかりでした。
最後は蓋を開けて、一煎り。

中は筒状になっていて、くるくると周しながら煎る仕組みです。

こちらも、ざるにあけて冷まします。







冷ました豆はミルで挽きます。

こちらはカガモク製のミル。粉を受けるマスが引き出しではなくマグネット、四角ではなく三角です。





煎りたて挽きたて入れたてのコーヒーを飲み比べ。
ほんとは、煎りたてよりも2、3日置いた豆の方がおいしくなるんだそうですが、そんなには待てないので、すぐに入れてみました。
マイ焙煎器があれば、そのタイミングも好きにできますね。

どちらもおいしくて、ゆうが作ってきてくれたマーマレードのパウンドケーキともぴったり!
かなり深煎りになった方は、牛乳をいれてカフェオレにしていただきました。

コーヒーを煎って、挽いて・・・
いろいろ話をしながら、ゆっくりと味わえる時間が何よりもうれしいな。

2011年5月1日日曜日

非電化工房

ゆう夫妻と地元に住む友人を誘って、栃木県・那須町にある非電化工房へ行ってきました。
池を囲んで、小さな建物が点在する‘素敵すぎる’場所。

発明家の藤村さんのお話も、心に染みて、言葉にならない程の元気をもらって帰ってきました。

写真中央の母屋を出て、まずは工房見学。
母屋の前には、非電化の冷蔵庫がありました。電気を使わない冷蔵庫って?昔の氷を入れるようなのかな?と思っていたら、放射冷却を利用し、断熱をしっかりしたというもので、その仕組みを副代表の息子さんが丁寧に説明してくれました。
しくみさえわかれば、ホームセンターで手に入る材料で、半日もあれば、似た構造のものができるそうで、やれそうだと思った方はぜひやってみて下さいと、発明品の常識をくつがえす寛大さです。
フィンランド製のムーミンハウス(これだけは、購入したもの)、眺めが抜群のテラスのような温室、非電化の小さな建物を見ながら工房内をあるきます。
そして、籾殻(もみがら)ハウス!
そのあまりの可愛らしさに愛しさまで込み上げてきます。
那須町は311の震災で、半壊や全壊のお宅も少なくなく、このもみがらハウスも支えていた鉄の杭が曲がってしまったそうですが、建物自体は全く壊れずに無事でした。
木の棒は、建物を支えているわけではなく、ここが入り口。三角の扉がUFOのように開くのです。
中は、小さな天窓の明かりで予想以上に明るく、横窓から見える風景はのどかで、その風景にかかる藁のシェードがなんとも言えず、気持ちをほぐしてくれます。
壁には、もみがらが入っていて、冬はあたたかく夏は涼しい断熱材になります。今、断熱材として使われているグラスウールと同じくらいの断熱効果があるのだとか。
お米を守って保存するもみがらの力は偉大です。
そしてなんと言ってももみがらは無料!
こんなすごいものをただ捨てるのでは、もったいない〜と、しみじみ思いました。

他にも、空気の自然対流を利用した換気システムに、屋根の上の風車が回って換気をするしくみ。屋根には小さな太陽光パネルをとりつけて夜間の室内の明かりに。冬の寒さに小さなだるまストーブが一つ。
適材適所だけでなく、必要最小限のものを、最大の効果で使っている無駄のなさに脱帽です。

そしてこちらは、非電化風呂。
斜めの屋根には、耐熱ホースで水が循環し、晴れた日には太陽がお湯をわかしてくれます。
曇りや雨の日には、右下のかまどで、薪やゴミを燃やしてお風呂をわかします。
薪をくべて沸かすのは、毎日続けば大変でも、何日かに一度なら楽しい仕事。
太陽が出ていれば太陽にまかせ、出ていなかったら、自分で沸かすというスタンスが末っ子気質の私には、ぴったりで、うれしくなります。

もみがらハウスも非電化風呂も1年間の約束で住み込んでいる弟子たちが建てたもの。
材料費は10〜15万というから驚きです。

そしてアトリエでは、さらなる発明品がつくられていたり、
‘前電化製品’と称して、コーヒーミル黒電話も集められていました。

アトリエの前に干されているのは、非電化除湿器に使われている除湿剤。乾いていると青く、湿気を吸い取るとピンクになります。

一通りの見学を終えて母屋へ戻り、藤村さんのお話の時間。
「まずは注文を取ります。コーヒーとはと麦茶のどちらかを・・・」と始まった、コーヒー焙煎器と有機コーヒーの話。
「ぼくは、発明家だから。いい人が困っているのを助けるのが発明家の仕事だから」と穏やかに始まったその話は、ゆっくりと、豆を煎り、ミルで挽き、お湯を注いでコーヒーを入れる、そんなゆったりととした時間そのもののような、あたたかくて、心の霧が晴れて行くようなお話でした。

非電化ナビで(つまりは地図から行き順を拾って)現地まで連れて行ってくれたゆう夫妻にも感謝。
今度は、みんなで何かを作りに行けるといいな。

2011年4月18日月曜日

川沿いでお花見

桜吹雪が舞い散るころ、野川沿いでお花見をしてきました。
しばらく川沿いをあるき、思いがけず楽しい川あそびをしたり、のどかな光景にのんびりしたり。
水辺に張り出した大きなオオシマザクラの下が気持ちいいね、と誰もいない川沿いに敷物を広げました。
月明かりと、少し離れた場所にある街灯に持ち寄りの灯りがあれば充分!

小さなろうそくがなくなりそうになると、こうちゃんが即席ろうそく立てを作ってくれました。
上の方がちょっと溶けていますが、底を切って裏返しただけの簡単ろうそく立ての出来映えに感心。
そして、こういうちょっとした工夫が、ただでさえ楽しいお花見の席を、またさらに楽しくしてくれます。





持ち寄った器に、スパークリングワインやビールを注ぐと、泡が白く光ってまぶしいくらい。 
えちが焼いてきたパンに、ハコベとクルミのソースやアンチョビソースをつけていただきます。ハコベは春の七草の一つで、ほのかな苦みがおいしく、クルミともとてもよく合います。
ゆうが福島の友人からもらったという酒ケーキ(お酒の入ったカステラのようで美味しかった!)、みちが八丈島から取り寄せたというくさや(地震の当日、会社に届いて、エレベーターの止まった中を階段を使って届けてくれたという貴重なもの!)、あれこれ食べてあっという間におなかがいっぱいになりました。

飲み終えた空き缶もろうそく立てに。

好き勝手に食べたり飲んだり、おしゃべりしたり、散歩したり、サクラの葉を集めたり、ろうそく立てをつくったり・・・している内に、サクラと並んで見えていた月も、いつのまにかサクラと向かい合わせになっていました。

そして、楽しい夜の余韻は、帰り道も翌日も、まだしばらくは続きそうです。

2011年3月30日水曜日

かき混ぜてマヨネーズ

月に一度の藤野での農作業に行ってきました。
この日の作業は、梅の木の剪定と野菜や花の種まき。午後は、ブルーベリーの移植をしました。

梅の木の剪定は、ほんとは寒い時期がよいそうですが、梅の花が咲き残る中での剪定は甘い匂いがたちこめて、髪の毛やセーターには梅の花飾り。
なんだかしあわせだねーと笑みがこぼれます。

落ち葉堆肥の発酵熱で暑いくらいのハウス内で種まき。先月植え替えた小さな苗の成長ぶりにも驚いて、今日まいた種も来月には大きくなっているのかなぁと楽しみが増えました。

お昼には、例にもれずのごちそう。午後の作業の後には、リンゴと甘夏とハコベのジュースも出してくれました。甘夏やバジルの種を蒔いたポットをお土産にいただいて、温泉でゆっくりしてから、隣駅のえち宅へ。

ねむ〜くなってるところにひと手しごと。

卵にお酢と塩を少々。
泡立て器で混ぜながら、少しずつ油を入れること30分くらい?
だんだんと暗くなる夕暮れ時の部屋とは反対に、卵の黄色は乳化して段々と白くなり、少しとろりとしたマヨネーズになりました。


庭の畑の小松菜とルッコラの花。いただいた甘夏にくるみ。
できたてのマヨネーズに塩こしょうでいただきます。
春らしい彩りに、気持ちもほっとします。


手を動かして、身体を動かして、花の匂いや風や日射しの暖かさ、日暮れ時の切なさを感じて、のんびり過ぎて行く時間。ありがたいなぁ。

2011年3月23日水曜日

できることから

東北地方太平洋沖地震から10日余りが過ぎました。
被災地の様子をニュースで見聞きする度、心が痛みます。

三十日鳥でも何かできることを、とプールしてある資金を現地で救援活動をする団体に送ることにしました。
関わりがあったり、ホームページ上で活動の報告がしっかり見れて、安心して応援できる団体をこのブログをみてくれている人にも紹介したいと思います。

多田自然牧場
岩手の釜石や遠野で活動されています。牛乳が届けられるのがありがたい。

四万十塾
高知の自然学校ですが、高知リスポンス協会として災害救助の実績があり、今回もいち早く現地に向かって活動されています。カヌーや薪ストーブなどアウトドアのノウハウが頼もしい!

エコツーリズムセンター
避難所の整備がまだしっかりできていない宮城・仙台以北でボランティアの拠点をどんどん作っています。自然学校やエコツーリズムのネットワークで多くの人が動きはじめています。物資、人手、カンパを募集しています。

他にもいろんな方が、現地で救援活動をされていると思います。
被災地の方々が一人でも多く無事で、一日でも早く安心して過ごせますように。

私たちもできることを探していきたいと思います。

2011年3月8日火曜日

なおらいの夢をみた


今朝、ちょっと面白い夢をみたので、忘れないうちに書き留めて置こうと思います。


私は台所でご飯の支度をしている。台所は古くて広いどこかの旧家のよう。私は、この家に嫁いできたようだ。
おしゅうとさんだろうか、おじいさんが奥の部屋にいて、食べにくるはずのご飯を食べに来ていない。
そこには、ちえとえちがいて、嫁としてその家にいる私よりも、ずいぶんと幼い印象。
ちえが、「おじいさんは?」と聞く。
「食べたかったらそのうち来るでしょ」とそっけなく答える私。
「つめたいなぁ」とちえ。おじいさんを心配して、奥の部屋へ様子を見に行く。

「『落ち込み』だよ」とちえがあわてて呼びにくる。
「落ち込み」とは、首をかくんとうなだれて亡くなること(と夢の中で理解している)。
呼ばれるままに部屋をのぞくと、おじいさんはソファーに腰掛けたまま背を向け、首を落としている。

えちが「いのち、知ってる?」とちえにきく。
「なんとなく」とちえ。
私もなんとなく知っているような気がして、えち、ちえに続いて、部屋の前でうたいながら風を送る。
手に持っているのは布やうちわ。私は部屋のななめ前の階段に足をかけている。
いーのちいのち
ながれははやい
せんたくすれば
きものがぬれる
はぁどっこいしょ
すると、亡くなったはずのおじいさんが、立ち上がって満面の笑顔ででてくる。
その禿げた頭に「笑えるやん」となぜかツッコミを入れる私。(生前のおじいさんは、がんこで笑うところをみたことがなかったのだ)

台所では、たくさんの料理が並び、小さなお椀に鮭の入った汁物をよそっている。
よみがえったばかりのおじいさんが、「私は鮭はなくてもいいから、みんなで分けて食べなさい」というようなことをやさしい笑顔で伝えている。みんなにあたるかどうかを心配している様子。
これはまさに、「直会(なおらい)」(法事や祭の後の会食。仏様や神様と食事を共にする)だと思った瞬間に目が覚めた。
さっきのうたは・・・と思い返すと、「いのち」は「ももや」、もーもやももや、ではじまるあそび歌だった。


それにしても、死者をあおいで蘇らせる・・・本当にありそうで生々しい夢でした。

(くみ)

2011年2月28日月曜日

ミソなし月のしその味

2月最後の日。
すっかり毎月恒例となった藤野での農作業に行ってきました。
雨の中でもできる作業を、とハウスの中での苗の植え替え作業をほんの少し、お手伝い。
苗床で蝶よ花よと大事に育てられた小さな苗を、ひとつひとつポットに移します。
ハウスと言っても、熱源は落ち葉堆肥の熱と炭火だけ。
息が白くなる中、ハウスの屋根をたたく雨音を聞きながら、なすとトマトの苗を植え替えました。

外の水道で洗った手は冷たく、久々の‘手がかじかむ’感じが妙に懐かしくもあります。

外から帰った私たちを迎えてくれたのは、薪ストーブの余熱であったまった部屋と、あったかいスープ。両手をあたためながら飲むスープは、とろけるような美味しさでした。
そして、お昼ごはんの数々がまた、どれもこれも美味しくて、ついつい食べ過ぎてしまいます。
そして何よりも気に入って、おすそわけまでしてもらったのが、この一品。

何が入っているかと聞いてみると、しその実としょうがとしょうゆと麹!
味噌?もろみ?と思ったのは、しょうゆにつかった麹の味でした。
しその実を集めて洗って・・・という作業を考えると気が遠くなりそうですが、しその実の香りがまた何とも言えず食欲を刺激します。
しその実を枝ごととって、味噌と交互に漬けて、それをちょっと炙るとお酒のつまみにもなるよと聞いて、想像するだけでも美味しそう!とその光景にうっとりしてしまいました。

しその実がなる秋が楽しみです。

(くみ)

2011年1月26日水曜日

畑作業と新年会

日曜日、藤野のくみちゃんの知り合い夫婦の所で畑作業をしてきました。

到着すると、まずはお茶。今日はミソヒドリ軍団6人と初めて会う3人の計9人。
初対面の人たちも温かいお茶をゆっくりすすっているうちに、なんとなく和んできます。

作業はまず暖炉の薪づくり。栗林の枯れ木を、暖炉のサイズに合わせて切り揃えます。
9人いると仕事が早い早い。

次に、放置されている桑畑へ。クズに覆われ、まったく原形が分からなくなっています。
カラカラに乾いて畑全体を覆っているクズをぐいぐい引っ張り、焚き火に次々と投げ入れます。
途中、伐った桑の中から出てきたカミキリムシも焚き火で炙って味見。香ばしくて意外とおいしい。


作業中にも幾度となく「休めよー」と言われ、休んだりお茶したりすることが結局は効率のいい働き方なんだなーなんて思いながら作業をしました。一人でがむしゃらに働くよりも、みんなでゆっくり働いたほうが早い。当たり前のことだけど、身をもって感じるのでした。


お昼は、奥さんの手作りのおいしい料理の数々。
大きく切った大根の煮物や、お麩の煮物、かわいく盛り付けた玉子焼き(写真)など、
盛り沢山のご飯は唸るほど美味しくて、作り方を矢継ぎ早に質問する私達。
すごく感心したのは「冬はちょっと甘めの味付けにするの」という一言。
夏はさっぱりしたものが食べたくなるけど、冬は体が甘いものを欲しがってるでしょ、
とさらりと言われ、同じ料理でも季節で味付けを変えるんだと目から鱗が落ちました。


関心しているところに立て続けに「大根は食べるホッカイロだからたくさん食べてね」と奥さん。
心があったかくなるような台詞の数々にハートを鷲掴みにされた一日でした。

温泉に入り身を清め、その足でえちのうちへ。今年初めてミソヒドリ5人が集まりました。おいしいものを食べて笑って。
すでに心地よい疲れとほろ酔いになっていて、えちの年末からの創作メモのはなしがゆっくりできなかったのが残念。
今年はどんな一年になるのかな。実りのある一年になりますように。

2011年1月17日月曜日

案山棒で昼そば

10月にオープンした焼津のそば屋、『案山棒』(あんさんぼう)に行ってきました。

西焼津駅から、そんなに離れていないものの、少しわかりにくい場所にあるお店。
ナビと記憶を頼りに向かいます。
見覚えのあるスーパー田子重を過ぎ、広い道から少し中に入ると、
小さな看板がみえて
きました。

ちょっと早いけど、昼そば一番乗り!


店の中は、手伝いに来た時からは想像できない程の変身ぶり。
土壁にするか白壁にするか…、ここにストローベイルブロックを持ってきて…、まどの外側には庭をつくって干し柿を干したり…と話してくれたイメージが見事に作り込まれていました。

それにしても、こんな短期間で、この仕上がりにはびっくりです。

そしてもう一つ驚いたことに、1月に出産予定のみうらきゅんが、今日破水して、病院にいるとのこと。

後で病院に行くのを楽しみに、まずは、おそばをいただきました。

奥の小あがりで窓の外の小さな庭園をみながらのせいろそば。
ひんやりと冷たくて、おいしい。
つけ汁のだしは結婚式でお世話になったなるちゃんとこのかつおぶしかな?などと考えながら、つるつるっとあっという間に食べてしまいました。

途中、窓の外に風花が散ったり、電気のブレーカーが落ちるハプニングがあったり…
その度に、今のは赤ちゃんが生まれた知らせでは?と盛り上がりながら、そば湯でのんびり。
さらにおいしいと評判の小天丼も食べお腹もいっぱいに。

長居している内に、店が混んで来たので、ひとまずお店をでて、さかなセンターへ。
お土産を買った後は、地元の人の案内で、崖にある海を見下ろせるギャラリーカフェでコーヒーを飲みながらまどろんだり、おしゃべりしたり。
さらには、温泉にも行き、夕方ようやく病院へ。

赤ちゃんが生まれる前に面会に来る人はさすがにめずらしいらしく、看護婦さんに面会をお願いすると、「まだ生まれてませんよ」と真顔で教えてくれました。
赤ちゃんに会えなかったのは残念だけど、「いてて」とお腹をおさえつつ、陣痛にも余裕で構えるみうらきゅんにほっと一安心。
元気な子を産んでね〜と焼津を後にしました。

今頃、無事生まれてるかな?
お知らせが楽しみ♪

案山棒(あんさんぼう)の営業時間は
朝そば 7時〜9時
昼そば 11時半〜14時半
住所:静岡県焼津市大住99

近くにいる方は、ぜひ朝そばを!

2011年1月13日木曜日

大人の修学旅行

奥日光へ行く機会があったので、せっかくなので栃木の3大名瀑の一つ、華厳の滝に行ってきました。

冬だと言うのに、すごい水量。水しぶきが凍って、流れる滝のまわりには氷の滝ができていました。

エレベーターで地下へ降りること100m。
滝にエレベーターがあることも驚きですが、階数ではなくて、60、70、80・・・と表示がでるのが、なんだがリアルです。

滝の轟音をステレオで聞きながら、流れる滝をみていると、急に流れが止まってみえたり、後ろの岩が動いてみえたり、不思議な錯覚に陥ります。

この冬にできた氷の滝。何万年もかけて削られた岩肌。
そんな情景と時間の流れにくらくらしながら、それでも滝をみつづけていると、「エイシャキ」のシーンがフラッシュバックして、意識がもうろうとしてきました。

滝に吸い込まれそうになり、これは危ないと再びエレベーターで地上へ。
修学旅行の受け入れのためか、豪華なエレベーターが、あっという間に現実に連れ戻してくれました。

夕方に合流した奥日光在住の友人によると、栃木(日光だったかな)には48の滝があるのだとか。
夏になったら、行きたいな〜。

友人宅を拠点に夜は、湯元温泉でもらい湯。
翌日は、スノートレッキング。

朝方に降った雪のせいか、ふかふかの踏み心地に、誰も踏み入れていない新雪の上には、ウサギやテンやシカのものらしき足跡があちこちを駆け巡っていました。ウサギはテンに追いかけられたのか、行ったり来たりあわてた様子です。

石楠花平をめざして、スノーシューでてくてく。

帰り道は、斜面を身体ですべりおりてきました。
思いの外、よくすべる素材の服を着ていたせいか、スピードを制御しきれず、勢いあまって飛んだり転げたりしてしまいましたが、それでも、痛くないのが雪のいいところ。


石楠花平から見下ろした湯ノ湖を間近に。
凍っています。
昔は天然のスケートリンクになったのだとか。
その頃来れなかったことを悔やみつつ、どきどきしながら、凍った湖の上にのってみます。
スケート、できそうなのになぁ。


そして、この世の果ての楽園のような、千手ヶ浜から、中禅寺湖を眺めてとった一枚。
背中側は吹雪いていたのに、湖には陽がさし、光る男体山と湖の色は、銭湯のペンキ絵のようでした。

冬枯れた林の奥の方からごーっとうなるような音が聞こえたかと思うと、だんだんこちらに近づいてきて、冷たい風が身体に体当たりしてきます。
背を向けてじーっとこらえていると、風は湖を揺らし、静かな波をたてて空の向こうへと遠ざかって行きました。

足先もじんじんしてきましたが、寒さに負けず、小田代原へ。
湿原は雪で埋まって、雪原になっていました。
写真では上手く映らなかったけれど、雪原の中央に立つのはシラカンバ(白樺)の木。白い貴婦人と呼ばれているそうです。
その奥には男体山。
自然のパノラマボックスにためいきがでます。

シラカンバが白いのは、仲間の木にも太陽がよく当たるように、光を反射しているのだとか。
天然のソーラーパネル!
生きものの知恵におどろくばかりです。

年末からえちの創作メモを楽しんでいます。
今年はどんな年になるのやら・・・

シラカンバの木のように、お互いに光を分け合えるミソヒドリでありたいなと、生きものから学んだ旅でした。

(くみ)