2011年3月8日火曜日

なおらいの夢をみた


今朝、ちょっと面白い夢をみたので、忘れないうちに書き留めて置こうと思います。


私は台所でご飯の支度をしている。台所は古くて広いどこかの旧家のよう。私は、この家に嫁いできたようだ。
おしゅうとさんだろうか、おじいさんが奥の部屋にいて、食べにくるはずのご飯を食べに来ていない。
そこには、ちえとえちがいて、嫁としてその家にいる私よりも、ずいぶんと幼い印象。
ちえが、「おじいさんは?」と聞く。
「食べたかったらそのうち来るでしょ」とそっけなく答える私。
「つめたいなぁ」とちえ。おじいさんを心配して、奥の部屋へ様子を見に行く。

「『落ち込み』だよ」とちえがあわてて呼びにくる。
「落ち込み」とは、首をかくんとうなだれて亡くなること(と夢の中で理解している)。
呼ばれるままに部屋をのぞくと、おじいさんはソファーに腰掛けたまま背を向け、首を落としている。

えちが「いのち、知ってる?」とちえにきく。
「なんとなく」とちえ。
私もなんとなく知っているような気がして、えち、ちえに続いて、部屋の前でうたいながら風を送る。
手に持っているのは布やうちわ。私は部屋のななめ前の階段に足をかけている。
いーのちいのち
ながれははやい
せんたくすれば
きものがぬれる
はぁどっこいしょ
すると、亡くなったはずのおじいさんが、立ち上がって満面の笑顔ででてくる。
その禿げた頭に「笑えるやん」となぜかツッコミを入れる私。(生前のおじいさんは、がんこで笑うところをみたことがなかったのだ)

台所では、たくさんの料理が並び、小さなお椀に鮭の入った汁物をよそっている。
よみがえったばかりのおじいさんが、「私は鮭はなくてもいいから、みんなで分けて食べなさい」というようなことをやさしい笑顔で伝えている。みんなにあたるかどうかを心配している様子。
これはまさに、「直会(なおらい)」(法事や祭の後の会食。仏様や神様と食事を共にする)だと思った瞬間に目が覚めた。
さっきのうたは・・・と思い返すと、「いのち」は「ももや」、もーもやももや、ではじまるあそび歌だった。


それにしても、死者をあおいで蘇らせる・・・本当にありそうで生々しい夢でした。

(くみ)

2 件のコメント:

ゆうこ さんのコメント...

なおらいの夢

読みながらすこし鳥肌がたったよ

不思議な、まるでむかし話のような夢をみたんだね
今、風をたくさん吹かせることができたら
たくさんの命が蘇ることができるのかな・・・

そして今、お椀の中をみんなで分け合わなければならないとき

くみ さんのコメント...

私も地震の直後、自分のみた夢を思い出して怖かったよ。
でも、この夢をみた時はむしろ明るい気持ちで目が覚めたから、正夢だとしたらきっと、これからの復興の夢だったんだと思いたいな。

あたたかい風を送りたいね。