2011年1月13日木曜日

大人の修学旅行

奥日光へ行く機会があったので、せっかくなので栃木の3大名瀑の一つ、華厳の滝に行ってきました。

冬だと言うのに、すごい水量。水しぶきが凍って、流れる滝のまわりには氷の滝ができていました。

エレベーターで地下へ降りること100m。
滝にエレベーターがあることも驚きですが、階数ではなくて、60、70、80・・・と表示がでるのが、なんだがリアルです。

滝の轟音をステレオで聞きながら、流れる滝をみていると、急に流れが止まってみえたり、後ろの岩が動いてみえたり、不思議な錯覚に陥ります。

この冬にできた氷の滝。何万年もかけて削られた岩肌。
そんな情景と時間の流れにくらくらしながら、それでも滝をみつづけていると、「エイシャキ」のシーンがフラッシュバックして、意識がもうろうとしてきました。

滝に吸い込まれそうになり、これは危ないと再びエレベーターで地上へ。
修学旅行の受け入れのためか、豪華なエレベーターが、あっという間に現実に連れ戻してくれました。

夕方に合流した奥日光在住の友人によると、栃木(日光だったかな)には48の滝があるのだとか。
夏になったら、行きたいな〜。

友人宅を拠点に夜は、湯元温泉でもらい湯。
翌日は、スノートレッキング。

朝方に降った雪のせいか、ふかふかの踏み心地に、誰も踏み入れていない新雪の上には、ウサギやテンやシカのものらしき足跡があちこちを駆け巡っていました。ウサギはテンに追いかけられたのか、行ったり来たりあわてた様子です。

石楠花平をめざして、スノーシューでてくてく。

帰り道は、斜面を身体ですべりおりてきました。
思いの外、よくすべる素材の服を着ていたせいか、スピードを制御しきれず、勢いあまって飛んだり転げたりしてしまいましたが、それでも、痛くないのが雪のいいところ。


石楠花平から見下ろした湯ノ湖を間近に。
凍っています。
昔は天然のスケートリンクになったのだとか。
その頃来れなかったことを悔やみつつ、どきどきしながら、凍った湖の上にのってみます。
スケート、できそうなのになぁ。


そして、この世の果ての楽園のような、千手ヶ浜から、中禅寺湖を眺めてとった一枚。
背中側は吹雪いていたのに、湖には陽がさし、光る男体山と湖の色は、銭湯のペンキ絵のようでした。

冬枯れた林の奥の方からごーっとうなるような音が聞こえたかと思うと、だんだんこちらに近づいてきて、冷たい風が身体に体当たりしてきます。
背を向けてじーっとこらえていると、風は湖を揺らし、静かな波をたてて空の向こうへと遠ざかって行きました。

足先もじんじんしてきましたが、寒さに負けず、小田代原へ。
湿原は雪で埋まって、雪原になっていました。
写真では上手く映らなかったけれど、雪原の中央に立つのはシラカンバ(白樺)の木。白い貴婦人と呼ばれているそうです。
その奥には男体山。
自然のパノラマボックスにためいきがでます。

シラカンバが白いのは、仲間の木にも太陽がよく当たるように、光を反射しているのだとか。
天然のソーラーパネル!
生きものの知恵におどろくばかりです。

年末からえちの創作メモを楽しんでいます。
今年はどんな年になるのやら・・・

シラカンバの木のように、お互いに光を分け合えるミソヒドリでありたいなと、生きものから学んだ旅でした。

(くみ)

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