アパートのお隣りのOさんにお誘いを受けて、えちとくみと大家さんとがOさんの部屋に集まり、おいしいものをいただきつつ映画を観てきました。こんなことでもなきゃ、なかなか観る機会のない古い映画を、その世代の人と一緒に観るのはかなり楽しく、映画の内容うんぬんではなく、そこに映るものがどんどん立体的になるというか、厚みを増すというか、リアリティを持つというか、とにかくとても近しいものになっていく感じがすごくいい。大家さんは80代後半、Oさんは母親世代で、私たちは娘のような歳の差。
仕事を終えて遅い時間におじゃますると、手づくりのごはんをたくさんふるまってくれました。
ゆずと根野菜が入った五目チラシ寿司
蓮根のピリ辛いため
白菜のお漬け物
古いガス炊飯器の内釜で煮込んだとろとろのシチュー
それに、ワインと持ち寄ったくだものをいただきながらの映画会。
あまり、団らんしながら観るような映画ではなかったけれど、そこは3世代、やっぱり楽しめました。
映画を見終えて、大家さんを送った後、Oさんに「どんな人でもいいのよ、旦那はいた方がいいわよ〜」としみじみとした言葉をいただき、この話の展開、よくある感じだなぁと、さりげなくOさんの旦那さまについて話題を振ってみました。(ここらへんが、自分の母親ではない距離感のよさ)
旦那さまは、朝、昼、夕食があれば間食をしない人で「なんせ、口のきれいな人よ」とOさん。
そんな言い回しも初めて聞いた私たちは、なんとなくその言葉を反芻してしまいました。「口のきれいな人」そんな風な食生活がしたいものだと思いつつ。
自分が先立った時のことを考えて、料理は簡単なものが作れれば買ってでも食べて行けるから、掃除と洗濯は一通りできるようにしなさいね、とOさんは旦那さまに言うのだそう。身ぎれいにしてないと、息子夫婦だって来たがらなくなっちゃうでしょ、と。
今も、土日に帰る以外は離れて暮らす2人。私たちの住むアパートに住んで東京で働いていたOさんは、定年退職し、母の介護も終え、帰ろうと思えばいつでもアパートを引き払って帰ることができるのだけれど、帰ろうか?というOさんに旦那さまは「僕は大丈夫だから、大家さんの面倒をみてあげなさい」と言ってくれているのだそう。
「上に人がいるだけで安心」「みなさんが仲良くしてくれててうれしいわ」と言っていた大家さんの上品な笑顔を思い出して、なんだか心あたたまる夜でした。
(くみ)
1 件のコメント:
アパートの大家さんも一緒に映画会、すてきだね!
「旦那いたほうがいいわよ〜」の会話,つい最近わたしも会社の奥さんに似たようなこと言われたっけ(笑)
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